平凡な母

趣味です。書いてみたいので書いてみます。

絶版なんてもったいないよ。絵本と児童書。

今現在は発売されていないのが勿体なさすぎる子供の本の紹介です。

また発売してほしい!!

 

ーまずは親としても味わえる絵本

 

ねこのごんごん(作・大道あや福音館書店

1975年にこどものとも月刊誌発売された後1977年にこどものとも傑作集で発売されました。その後一度2000年に復刻をしたようですが現在は販売されていないようです。

年老いた先輩猫ちょんが、子猫のごんごんに飼い猫としての生き方を教えていくお話です。ちょんの”なにごとも、じぶんでおぼえるがかんじん、わかったか。ごんごん”というセリフがずっと心に残っていく作品です。鮮やかでダイナミックな絵と、ちょんの大先輩としての風格が相まって風情がある作品です。親として、こうありたいと思わせてくれます。

腹を空かして歩いていた小さな野良ネコは、おいしそうな匂いがしてきたので、ある家にあがりこみましたが、その家の年寄りネコ・ちょんに、ごんごんと名付けられ、その家に住みつくことになりました。ちょんから、「何ごとも自分で覚えるが肝心」といわれて、扉の開け方、木の下り方などを学びながら、ごんごんは成長していきます。60歳から絵を描きはじめた大道あやの初めての絵本です。ー福音館書店HPより

ねこのごんごん (こどものともコレクション2009)

ねこのごんごん (こどものともコレクション2009)

  • 作者:大道 あや
  • 発売日: 2000/10/01
  • メディア: 大型本
 

 

  

ちいさなあおいさかな(作・松井スーザン 原田ミナミ)福音館書店

こちらの絵本は2002年に発売されたこどもの友が、特製版がになって2006年に発売されましたが重版がなかったのか現在は品切れの状態です。

ちいさなあおいさかなが、おおきなみどりのさかなに導かれ広い世界を知っていく物語です。しかし、ちいさなさかなは成長していき、みどりのさかなは衰えていきます。そして次の世代へとバトンは渡されていくのです。

人生の先輩として、自分もそうだったと振り返り自分の知恵は伝えつつ、発達段階によって成長を見守り手放していくという事が、子育てにおいても忘れてはいけいなと思わされます。

小さな青い魚は、ウツボがこわくて、いつもびくびくしながら海草の陰に隠れて暮らしていました。でも、ある時大きくて立派な緑色の魚に誘われて、広い海に散歩にいきました。それから毎日、ふたりで海を楽しく泳ぎまわりますが、ある時緑色の魚が姿を見せなくなりました。……そしてある日、自分を見つめている小さな銀色の魚にきづいた青い魚は、一緒に広い海へ行こう、と誘います……。(こどものとも558号)福音館書店HPより 

 

 

ーつぎはテンポがよくシンプルに面白いお話。

 

うさんごろとおばけ(作・瀬名恵子)あかね書房

せなけいこさんといえば、たくさんの絵本がたくさん出版されていますが、この”うさんごろとおばけ”は1977年初版の児童書で現在はもう出版されていないんですよね。

”うさぎのうさんごろをしってるかい。うさんごろはからだがでっかい。めだまもでっかい。もひとつ、はなしもでっかいって。”から始まって”うさんごろは、いつもこんなちょうしさ”で終わるうさんごろのお話。「うさんごろとてっぽう」「うさんごろとかっぱ」「うさんごろとおばけ」の3つのお話が入っています。どれもとてもユニークで楽しい、うさんごろの話です。

あとがきもあって、瀬名恵子さんは、おばけの絵は江戸時代から伝わる絵を参考にされていたり、おばけは日本の文化財なので現代の日本の子供たちに伝えたくておばけの本を作っているなど、書かれています。とても面白いので絶版になっていることが不思議です。

 

うさんごろとおばけ

うさんごろとおばけ

 

 

 

くやしっぽ(作・丸井裕子 絵・長新太

1983年初版の講談社の児童書です。

くやしっぽは、たぬきのしっぽでした。けれどある日、くやしっぽはけっしんしました。「もうたぬきとは さよならだ。ぼくは、ただのしっぽのくやしっぽになるんだ。」ってね。ーくやしっぽ より

 まず、たぬきのしっぽが主人公って想像力が豊かすぎます。くやしっぽの持ち主である、たぬきは理不尽にも事あるごとにくやしっぽを噛むんです。ところがある日、オオカミに出会って慌てたたぬきはしっぽをドアにはさんでしまって落としてしまいます。

本当に単純に面白いです。おかしくって子供とゲラゲラ笑えます。お話のおかしさに加え、長新太さんの絵が楽しさを倍増させてくれる児童書です。

 

もう発売されていないので、なかなか出会えない本ですが、図書館の閉架図書に眠っていたりするかもしれないので是非お子さんと読んでみてください!